コーヤク社長/地域を愛し、社員を愛した熱血ラガーマン
【社長在任期間】 1981年(昭和56年)~1994年(平成6年) コーヤク(株)1981年(昭和56年)~1998年(平成10年) コマック(株)(コーヤク・メディカル・アビリティーズ(株))
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吉村慶元
1931年(昭和6年)3月18日誕生
2006年(平成18年)9月30日死去 |
【経歴】
- 1931年(昭和 6年) 3月18日 初代益次の8男として、大分市にて誕生
- 1954年(昭和29年) 京都薬科大学卒業、小倉薬品(株)入社
- 1960年(昭和35年) 29歳 啓子夫人と結婚、一男二女に恵まれる
- 1979年(昭和54年) 48歳 コーヤク(株) 代表取締役副社長に就任
- 1981年(昭和56年) 50歳 実兄重喜の死去により、コーヤク(株)代表取締役社長に就任
【主な兼務職】
- 共栄医薬品卸協同組合 代表理事
- コーヤク・メディカル・アビリティーズ(株)(後のコマック(株)) 代表取締役社長
- キョーエイサービス(株)(後のキョーエイ・システム(株)) 代表取締役社長
- 北大貿易(株) 代表取締役社長 他
【主な公職】
- 日本医薬品卸業連合会常任理事
- 九州医薬品卸業連合会会長
- 福岡県製薬工業協会会長
- 福岡県ラグビーフットボール協会会長
- 北九州ラグビーフットボール協会会長
- 北九州日本中国友好協会会長
- 福岡県日本中国友好協会会長
- モール大通り音楽祭実行委員会会長 他多数を歴任
- 1994年(平成 6年) 63歳 キョーエイ薬品(株)誕生、代表取締役会長に就任
- 1998年(平成10年) 67歳 (株)アステム誕生、最高顧問に就任
- 2006年(平成18年) 75歳で死去
【受賞歴】
- 1989年(平成 1年) 58歳 福岡県薬事功労者 県知事表彰
- 1998年(平成10年) 67歳 日本医薬品卸業連合会特別功労賞
- 2000年(平成12年) 69歳 薬事功労者厚生大臣表彰
【根底にある価値観 <真・善・美>】
真実だから善であるとは限 らない。人を騙せば金が儲かるかもしれない。しかし善であるとは限らない。判断の基準には、正しいと思うけれど常識ではない。常識だとは思うけれど正しく ないこともある。金があれば贅沢な生活が出来るかもしれない。しかし美であるとは限らない。真実だけど悪いこともある。真実だけど醜いこともある。事実だ からと言って肯定できることばかりではない。
【ポリシー】
「地域社会への貢献」が第一の使命
社員にも、「コミュニティを優先してほしい」と常に伝えていた。
【経営に対する基本的な考え方】
・「権限と責任と義務」を常に念頭に。
全ての人に平等なのは1日が24時間ということ。この限られた24時間を有効に活用して「価値観」・「行動」の拡大を図っていかなければならない。
また、「判断力」は経験を積めばついてくるものだが、経営トップに求められる「決断力」とは経験とか訓練で身につくというものではない。「失敗は全て自分が背負う」という覚悟がなければ「決断」は出来ない。いつもそういう気概で」決断」してきた。
【コーポレート・マークも自ら考案】
キョーエイ薬品のコーポレート・マークは、「正しく」「強く」「温かく」を社名のイニシャル「K」にイメージし、□△○を組み合わせ、自らが考案した。
・正しく □ 正方形の秩序正しさ イエロー
・強 く △ 正三角形の逞しさ ブルー
・温かく ○ 正円の温かな愛情 ピンク
・純粋な社会 ホワイト
【提言:医療業界について】
・特にこの業界は当事者能力が欠如しているのではないか。医療保障制度という枠組みの中で成長してきた業界故、「自分のことは自分でやる」という自立心・自主心がないように感じられる。
【人柄等】
①持ち前のがっしりとした体 格(伸長165cm、肩幅が広く、首は太く短い)を活かし、中学時代からラグビーを始め、大学ではスクラムの際の支柱と言われる「フォワードの第一列・フ ロントローの右プロップ=PR」をポジションとし、ラグビーに没頭。在学中のニックネームは「とったん」。卒業後もラグビーをこよなく愛し、休日もラグ ビーに熱中のあまり、奥様曰く「ラグビー・ウイドゥ」状態だったという。生涯を通じて、地域のラグビーの普及や将来のラガーマンの育成のための供たちのス クール活動等にも尽力した。
②無類の読書好きであり、毎朝、風呂とトイレの中で15~20頁詠むことを日課としていた。感動した事や興味深い事はすぐさまメモにとり、それらを社員等に様々な場面で分かりやすく説いて聞かせた。
③酒は強く、カラオケでの力強い熱唱が印象的。
④(奥様のコメント)人にも厳しいが、自分にはもっと厳しい人。公私のケジメをキチンとつける人。弱者に対して優しい人。嘘をつけない人。子煩悩だが、頑固(人の言い分を聞かない)で非常に厳しい父親だが、孫にはめっぽう甘い人。やさしさを表現するのが下手な人。
⑤社内報「フロンティア」の表紙画は、社長就任以来、毎年欠かさず慶元が干支や新年の格言とともに自ら描いたもの。芸術の面でも造詣の深さを感じさせる作品ばかり。